【台風の強さ一覧表】ヘクトパスカル(hPa)の目安は?1000hPaは弱い?危険な数値をわかりやすく解説

強い風の台風に飛ばされそうになる人
bosai

「台風の中心気圧、1000hPa(ヘクトパスカル)」。
ニュースでこの数値を聞いて、「で、結局どのくらいヤバいの?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、そんな疑問に結論からお答えします。

台風の強さと危険度がひと目でわかる「hPaの目安一覧表」を用意しました。
さらに、「そもそもヘクトパスカルとは何か?」「なぜ数値が低いほど危険なのか?」という根本的な理由から、過去に日本を襲った巨大台風のhPaまで、
この記事一つで「台風とヘクトパスカル」の全てがわかるように解説します
天気予報の数字を「自分を守る知識」に変えましょう。

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

ヘクトパスカルの数字って、結局どっちが危険なんですか?

防災トラさん
防災トラさん

数字が「小さい」ほど危険なんだ。
その理由と目安を、今からバッチリ解説するよ!

台風の右側が危険って本当?左側との違いとその理由をわかりやすく解説!
台風の右側が危険って本当?左側との違いとその理由をわかりやすく解説!

【結論】台風の強さとヘクトパスカル(hPa)の目安一覧表

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

ヘクトパスカルの数値ごとの危険度と、何をすべきか、パッと見てわかるものが欲しいです!

防災トラさん
防災トラさん

OK!
それならこの「危険度レベル表」さえ覚えておけば大丈夫だよ。

【保存版】ヘクトパスカル(hPa)と危険度の目安 シンプル早見表

天気予報で発表される中心気圧(hPa)の数値を見て、危険度を直感的に判断するためのシンプルな一覧表です。

階級(呼び方)中心気圧の目安危険度の目安(体感と行動)
危険930hPa未満【災害級】 家が壊れるレベル。即、避難!
猛烈な930~960hPa【避難検討】 電柱が倒れるレベル。外出は絶対NG!
非常に強い960~985hPa【警戒】 何かにつかまらないと立てない。家から出ない!
強い985hPa以上【注意】 傘がさせないレベル。飛ばされやすい物を片付ける

1000hPaは安全?「弱い台風」と言えるのか

上の表を見ると、1000hPaという数値は気象庁の階級には含まれていません。
台風としては最も弱い部類に入りますが、決して「安全」というわけではありません。
台風になる前の「熱帯低気圧」でも1000hPa前後のものは多く、勢力が弱くても、活発な雨雲を伴うことで大雨による水害や土砂災害を引き起こす可能性は十分にあります。
風が弱くても油断せず、「1000hPaは、大雨に注意すべき状態」と認識しておくことが重要です。

この表は、危険度を直感的に理解してもらうことを最優先に、あえて情報を絞っています。
実際には台風の進む速度や大きさによっても影響は変わります。
表のレベルが「警戒」以上になったら、より詳しいテレビの解説や、自治体からの避難情報にも必ず目を通して、総合的に判断してくださいね。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

ヘクトパスカルとは?数字が低いほど台風が強い理由を解説

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

そもそも、なんでヘクトパスカルの数字が低い方が危険なんですか?

防災トラさん
防災トラさん

それは、ヘクトパスカルが「空気の重さ」だから。
軽い(hPaが低い)中心に向かって、重い周りの空気がなだれ込む力が「暴風」の正体なんだ。

ヘクトパスカル(hPa)とは「気圧」をあらわす単位

ヘクトパスカル(hPa)とは、「気圧(=空気の重さ)」を表すための単位です。

私たちの頭の上には遥か上空まで空気があり、その重さで常に地面を押し付けています。
その「地面を押す力」の強さを数値にしたものが気圧です。

台風とは、中心部分の気圧が、周囲より極端に低くなった状態のことを指します。

台風の中心気圧が低い(hPaの数値が小さい)ほど危険なワケ

自然は常にバランスを取ろうとするため、気圧が高い(空気が重い)周りの地域から、気圧が低い(空気が軽い)台風の中心に向かって、空気が一気に流れ込みます。

この時に発生する空気の猛烈な流れこそが、「暴風」の正体です。
中心の気圧が低ければ低いほど、周りとの気圧差が大きくなり、流れ込む空気のスピードはどんどん加速します。

これが、「ヘクトパスカルの数値が小さい台風ほど、破壊的な暴風を生み出す」という仕組みです。

昔は天気予報で「ミリバール(mb)」という単位が使われていました。
実は「1ヘクトパスカル=1ミリバール」なので、呼び方が変わっただけで、数値が示す意味は全く同じです。
豆知識として覚えておくと、昔の台風の記録を見るときなどに役立ちますよ。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

過去の巨大台風から学ぶ、本当に危険なhPaの数値

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

日本に来た台風で、一番危険だったのって何ヘクトパスカルだったんですか?

防災トラさん
防災トラさん

観測史上もっとも危険だったのは「911.6hPa」。
過去の記録を知れば、数字の本当の恐ろしさがわかるはずだ。

【比較】日本の観測史上最強クラスの台風ワースト3

日本に上陸した台風の中で、中心気圧が特に低かった歴史的な台風は、私たちの想像を絶する被害をもたらしました。

3位:平成5年台風第13号(1993年) – 930hPa。 鹿児島に上陸し、甚大な被害をもたらしました。「930hPa未満は災害級」という言葉の重みがわかります。

2位:伊勢湾台風(1959年) – 929hPa戦後最悪、5,000人以上の犠牲者を出した台風。この台風をきっかけに日本の防災対策は大きく変わりました。

1位:室戸台風(1934年) – 911.6hPa観測史上、日本に上陸した中で最も中心気圧が低い台風。高潮で3,000人以上の犠牲者を出しました。

過去の台風から学ぶべき危険な数値の目安

これらの記録から私たちが学ぶべき最も重要なことは、「現在の天気予報で発表されるhPaの数値が、過去のこれらの記録に近づいている場合、それは歴史的な災害が再現される可能性がある」という現実です。

950hPaを下回るような台風が接近している際は、もはや「少し強い台風」という認識ではなく、「過去の大きな災害に匹敵するかもしれない非常事態」として捉え、最大級の警戒と最も安全を優先した行動を取る必要があります。

過去の教訓を自分自身の防災行動に活かすことこそが、未来の命を救うことに繋がるのです。

近年、地球温暖化の影響で、これまで日本が経験したことのないような「スーパー台風」がいつ上陸してもおかしくない、と言われています。
だからこそ、今私たちがヘクトパスカルという「モノサシ」を正しく理解しておくことが、これまで以上に重要になっているのです。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

まとめ

今回は、台風の強さを示すヘクトパスカル(hPa)について、その見方と危険度の目安を解説しました。

【この記事のポイント】

  • ヘクトパスカル(hPa)は「気圧」の単位で、数値が低ければ低いほど台風の勢力は強い
  • 危険度は【注意 → 警戒 → 避難検討 → 災害級】の4段階で覚えるのがシンプルで分かりやすい
  • 【985hPa】を下回ると「強い台風」となり、明確な警戒が必要
  • 【960hPa】を下回ると「非常に強い台風」となり、避難を検討すべき危険なレベル
  • 過去の災害級台風は【930hPa】を下回っており、この数値が近づいたら最大級の警戒を

天気予報でヘクトパスカルの数値が発表されたとき、それが「自分や家族の命を守るための重要な判断材料」になります。
この記事の早見表を参考に、テレビやラジオから流れる情報を正しく恐れ、早め早めの防災行動につなげていきましょう。

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執筆者情報
防災トラさん
防災トラさん
防災士
災害対策のプロフェッショナル。様々な防災グッズにも詳しい虎猫さん。
日本防災士機構が認定する防災士。
2016年から防災に関わる企業に勤務中。 東日本でのボランティアも参加経験あり。

公式X:https://x.com/bosaitorasan
note:https://note.com/bosaitorasan
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