防災知識

公園のトイレや水道は災害時に本当に使える?知らないと困る設備の違い

公園のトイレ
bosai

災害時、公園のトイレや水道は本当に使えるのでしょうか。
結論から言えば、設備の有無によって状況は大きく変わります

2024年の内閣府調査によると、日本全国の防災公園の整備率はまだ地域差が大きく、都市部で70%前後、地方では40%を切る地域もあります。
つまり、同じ市内でも「使える公園」と「まったく使えない公園」が混在しているのです。

普段何気なく利用している公園でも、断水や停電の影響で使えなくなるケースは少なくありません。
一方、防災公園など一部の公園では、断水時でも使えるマンホールトイレや地下貯水槽が備わっており、災害時の重要なライフラインとなります。

この記事では、「災害時に公園のトイレや水道が使える条件」と「事前に確認すべきポイント」を、実例や最新データを交えて詳しく解説します。
家族や自分の安全を守るためにも、今のうちにチェックしておきましょう。

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

災害が起きたとき、公園のトイレや水道って本当に使えるんですか?

防災トラさん
防災トラさん

使える公園もあれば、まったく使えない公園もあるよ。
設備の有無で大きく違うんだ。

【保存版】断水でトイレが流れない!バケツの水で安全に使う応急処置と備え方
【保存版】断水でトイレが流れない!バケツの水で安全に使う応急処置と備え方

公園のトイレや水道が災害時に使える条件とは

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

どんな条件がそろっていれば、公園のトイレや水道は災害時にも使えるんですか?

防災トラさん
防災トラさん

防災設備が整っているかどうか、それが大きな分かれ目だね。

防災公園にある災害対応型トイレ

災害時に使える公園のトイレの代表例が「マンホールトイレ」です
これは地面に埋められたマンホールを利用し、簡易的な便座やテントを設置して使えるトイレのことです。
水を流さずに利用でき、断水時でも衛生的に排泄物を処理できます。

実際、東京都の木場公園や茨城県の神栖中央公園では、災害時に多くの人が利用できるよう、マンホールトイレや「かまどベンチ」が平時から設置されています。
こうした設備は普段目立ちませんが、非常時には命に関わる衛生問題を解決してくれる重要な存在です

地下貯水槽と揚水ポンプの活用

一部の公園には、地下に大容量の貯水槽が備えられています。
この水は手洗いやトイレの流し水として使える生活用水で、飲料水としては利用できません

例えば横浜市では、災害時に約3,000人が3日間利用できる規模の地下貯水槽を備えた公園があります。
揚水ポンプは手動式もあり、停電時でも水をくみ上げられます。
事前に場所を知っておけば、断水時でも落ち着いて対応できます。

防災設備の場所は自治体の防災マップや公式サイトで確認できます。
実際に現地を歩き、設備の位置や使用方法を家族で共有しておくと安心です。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

普通の公園では災害時に使えないことも多い理由

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

普通の公園だと、やっぱり災害時にはトイレや水道は使えないんですか?

防災トラさん
防災トラさん

残念だけど、ほとんどの公園は断水すると使えなくなるよ。

断水工事や停電での利用停止事例

一般的な公園の水道やトイレは、水道管や電動ポンプを通じて水を供給しています。
断水や停電が起きると機能が停止し、利用できなくなるケースがほとんどです

実際、神奈川県のある自治体では、断水工事の際に約70%の公園トイレが使用停止となりました。
災害時も同様の事態が想定されます。
つまり、普段使えているからといって、非常時にも使えるとは限らないのです。

代替手段としての簡易トイレ活用

災害時、公園のトイレが使えない場合は簡易トイレの準備が必要です
自治体の備蓄は数日分しかなく、全員分を賄えるわけではありません。
市販の簡易トイレは凝固剤入りで、ニオイや衛生面の負担を軽減できます。

また、自治体や避難所ではブルーシートや段ボールで仕切りを作り、プライバシーを守る工夫もされています。
家庭でも事前に用意しておけば、混乱時でも安心して利用できます。

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簡易トイレは値段も手頃で、長期保存が可能です。
場所を取らないタイプも多いので、防災リュックや車に入れておくと役立ちます。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

災害前に公園の設備を確認しておくべき理由

ぼうさい   ミケちゃん
ぼうさい   ミケちゃん

どうして災害前から公園の設備を確認しておく必要があるんですか?

防災トラさん
防災トラさん

いざという時に初めて探すのは遅すぎるからだよ。

地域差が大きい防災設備

防災設備の有無は自治体や公園によって大きく異なります
同じ市内でも、防災公園として整備されている場所と、そうでない場所がはっきり分かれています。

たとえば東京都では防災公園の整備率が高い一方、地方都市では整備が進んでいないケースも多く見られます。
事前に情報を得ておくことで、避難先の選択肢を増やし、混乱を防げます。

地域防災訓練の参加で実地確認

防災訓練は、公園の設備を実際に使う貴重なチャンスです。
訓練に参加すれば、マンホールトイレの設置方法や貯水槽からの水の汲み方を体験できます

また、自治体職員や防災担当者に直接質問できるため、疑問点をその場で解消できます。
こうした経験は、災害時の冷静な行動につながります。

防災訓練は地域の人との交流の場にもなります。
顔見知りが増えることで、災害時の助け合いもしやすくなります。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

まとめ

公園のトイレや水道が災害時に使えるかどうかは、設備次第です。
防災公園などの特別な設備があれば断水時でも利用できますが、一般の公園では使えないケースが多いのが現実です。

事前に地域の公園設備を確認し、簡易トイレや飲料水を備えることで、非常時の不安を大きく減らせます。
「近所だから安心」と思い込まず、いざという時の行動計画を立てることが命を守る第一歩です

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執筆者情報
防災トラさん
防災トラさん
防災士
災害対策のプロフェッショナル。様々な防災グッズにも詳しい虎猫さん。
日本防災士機構が認定する防災士。
2016年から防災に関わる企業に勤務中。 東日本でのボランティアも参加経験あり。

公式X:https://x.com/bosaitorasan
note:https://note.com/bosaitorasan
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