防災知識

【塩飴は逆効果?】熱中症対策の落とし穴と1日の適量とは

夏に塩飴を舐める女性
bosai

夏の暑さ対策に「塩飴」を持ち歩いている人、結構多いですよね。 でも「塩飴って実際に効果あるの?」「食べすぎたら体に悪いのでは?」と感じたことはありませんか?

この記事では、

塩飴は本当に熱中症に効くのか?
食べすぎるとどうなるのか?
高血圧の人でも食べて大丈夫なのか?
1日に何個までなら安心なのか?

といった疑問を、公的機関の発信内容を参考に、わかりやすくまとめました。

実は、塩飴は使い方を間違えると逆効果になることもあるんです。 その理由を、これから一緒に見ていきましょう。

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

夏になると塩飴をよく見かけますが、本当に熱中症に効果があるのでしょうか?
体に悪いとか意味がないという意見もあって、少し不安です。

防災トラさん
防災トラさん

塩飴が意味あるかどうかは「使い方次第」。
ちゃんと水分と一緒に摂れば効果はあるけど、舐めるだけじゃ逆効果になることもあるよ。

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塩飴って熱中症に効果あるの?それとも意味ない?

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

炎天下での仕事中に塩飴を舐めてるのですが、実際どれくらい効果があるのか知りたいです。

防災トラさん
防災トラさん

効果があるのは、汗で塩分を失ったときだけ。 クーラーの効いた室内でじっとしてるだけなら、必要ないよ。

塩飴と水

塩飴は「水と一緒に」摂るのが基本

塩飴の主な成分は塩(ナトリウム)と糖分です。 これらは、大量に汗をかくような状況では重要な補給源になります。 しかし、水分が足りていない状態で塩分だけを摂ると、体内の塩分濃度が上がってしまい、かえって脱水が進む危険があります。

「塩飴を舐めればOK」ではなく、「水分とセット」で摂るのが鉄則です。 常温の水や麦茶と一緒に摂るのがベストな方法とされています。

塩飴が効果的なシーンは意外と限られている

塩飴が本当に役立つのは、次のような場面です。

・真夏の屋外作業やスポーツ ・登山や長時間の屋外イベント ・大量の発汗を伴う状況

逆に、日常生活や軽い散歩レベルでは塩分補給の必要はほとんどありません。
むしろ、塩分を摂りすぎるリスクの方が大きくなります。 日本人は日常的に塩分摂取量が多い傾向があるため、必要以上に塩飴を舐めると健康に悪影響が出る可能性があります。

水分補給だけでなく、体を冷やすことも大切です。 濡れタオルや保冷剤を首やわきに当てると、熱中症予防に効果的です。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

塩飴の食べすぎは体に悪い?高血圧との関係も

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

塩飴をたくさん食べてしまうと、高血圧になったり体に悪いって本当ですか?

防災トラさん
防災トラさん

それ、半分ホントで半分ウソ。
「食べすぎ」なければ問題ないけど、健康な人でも1日2〜4個くらいが目安だよ。

高血圧

塩分の摂りすぎは高血圧リスクを上げる

塩飴はその名のとおり塩分を含んでいます。

特に高血圧の人は塩分を控える必要があるため、塩飴の摂取は医師と相談したほうが安心です。 また、健康な人でも、1日に5個以上の塩飴を毎日続けて摂ると、塩分の摂りすぎになる可能性があります。

塩飴1個あたりの塩分量は商品によって異なりますが、おおよそ0.3〜0.6g前後。 厚生労働省が推奨する1日の塩分摂取量の目安(男性7.5g未満・女性6.5g未満)を考慮すると、1日2〜4個が安心ラインです。

塩飴頼りは危険!意味なく舐め続けるのは逆効果

夏場になると「とりあえず塩飴を舐めておこう」という人も多いですが、それは危険な習慣です。

水を飲まずに塩飴だけを摂ると、体内のナトリウム濃度が上がり、脱水症状がかえって悪化することもあります。

また、糖分も多いため、虫歯や血糖値への影響も無視できません。 「汗をかいたとき」「水分も一緒に摂る」という基本を守らないと、「意味がない」どころか「体に悪い」結果になる可能性があります。

塩飴はあくまで「補助的なアイテム」です。 水分補給が基本であり、塩飴だけに頼るのは避けましょう。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

塩飴は何個までOK?安全な摂取量の目安と注意点

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

1日に何個までなら安心して塩飴を食べていいのでしょうか? 毎日食べても大丈夫ですか?

防災トラさん
防災トラさん

2〜4個までならOK。 でも毎日だと体質や体調によっては注意が必要だよ。

目安は1日2〜4個!状況によって調整しよう

塩飴の1日の適量は、発汗の程度や活動量によって変わります。

たとえば、クーラーの効いた室内で過ごしているなら塩飴は不要です。 一方、真夏の屋外作業などでたくさん汗をかいた日は、2〜4個程度を目安に。

ただし、糖分も多く含まれているため、毎日摂取するのは控えめにするのがおすすめです。 特に糖尿病のリスクがある方や、虫歯を気にされる方は注意が必要です。

塩飴のパッケージをチェックしよう

同じ塩飴でも、商品によって成分はさまざま。 パッケージの裏面にある「ナトリウム量」や「塩分相当量」をチェックして、1個あたりの塩分がどれくらいかを確認しましょう。

また、「無糖タイプ」や「カリウムを含むバランスタイプ」などもあるので、自分の体調や目的に合わせて選ぶことが大切です。 特に高血圧の方は、減塩タイプを選ぶと安心です。

外出時に持ち歩くなら、個包装タイプが便利です。 衛生的で、1粒ずつカウントしやすく、摂取量の管理にも役立ちます。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

まとめ

塩飴は、正しく使えば熱中症対策の心強い味方です。

でも、「舐めていれば安心」というわけではありません。

・水分と一緒に摂る ・必要な場面だけ使う ・1日の目安量を守る

この3つを意識するだけで、体への負担を減らしつつ、夏の暑さにしっかり備えられます。

くれぐれも「塩飴」に頼りすぎず、バランスの取れた熱中症対策を心がけてくださいね。

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執筆者情報
防災トラさん
防災トラさん
防災士
災害対策のプロフェッショナル。様々な防災グッズにも詳しい虎猫さん。
日本防災士機構が認定する防災士。
2016年から防災に関わる企業に勤務中。 東日本でのボランティアも参加経験あり。

公式X:https://x.com/bosaitorasan
note:https://note.com/bosaitorasan
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