保存水とミネラルウォーターの違いとは?ペットボトルの水の賞味期限の秘密
ミネラルウォーターと保存水、二つの名前を聞くことがありますが、それらは何が違うのかという疑問にお答えします。
簡単に言えば「保存期間」の違いですが、中身に大きな違いがあるわけでは無いのです。
その秘密はペットボトルにありました。
ミネラルウォーターよりも長持ちする保存水。何がどう違うんでしょうか。気になります!
ではまず「ミネラルウォーター」と「保存水」の言葉の意味から説明していこう。
ミネラルウォーターの特徴
ミネラルウォーターって自然に言ってますけど「ミネラル」って何でしたっけ?
夏は汗をたくさんかいて「ミネラル」不足で熱中症になると言われたりするね。体に大事な要素だけど説明は少し難しいんだ。
そもそもミネラルって何?
カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛など、114種類もの成分が発見されている栄養素。
炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミンと併せて五大栄養素と呼ばれている。
筋肉や血液など体の部分を作ったり、生きていくために必要なエネルギーを生み出したりと、ヒトの体に不可欠なはたらきがあります。
どうやって水にミネラルが入るのか
ミネラルウォーターの水源は主に天然水です。
地下からくみ上げることが多く、地下層のミネラルを含んだ岩盤などを通過する際に、水の中に自然と溶け込んでいきます。
天然水をペットボトルに入れたのがミネラルウォーター
ミネラルを自然と含んだ水をボトリング(ペットボトルに入れる)ことで、ミネラルウォーターが完成します。
ボトリングする際に、加熱殺菌を行ったり、濾過(ろか)したりと、メーカーによって様々です。
鉄分が無くなると、貧血になってしまう。
カルシウムが無くなると、骨が弱くなる。
カリウムが無くなると、血圧が安定しなくなる。
他にもナトリウムや亜鉛など、人間に必要と言われているのは、114種類のうち16種類。とても大事な栄養素だよ。
災害用に備蓄する保存水とは何か
「保存水」って一体何なのでしょうか?一見ミネラルウォーターと同じようですが。
地震対策には重要な防災用品の一つだからしっかり覚えておこう。
保存水ってどういうもの?
保存水は、災害時や緊急事態に備えて長期間保存するための水のことを指します。
ペットボトルなどに入れられた飲料水であり、災害時にライフラインが途絶えた際に、給水や料理、衛生管理などに利用されます。
災害に備えるために家庭や施設などで備蓄されることが一般的です。
水の正体はミネラルウォーター
保存水は、ミネラルウォーターをベースにした飲料水であり、長期間の保存が可能になるように工夫されたものです。
ミネラルウォーターを使用して作られるため、栄養面でも優れています。
長期間の備蓄が可能でありながら、ミネラルウォーターと同じ美味しさと栄養を持つ、頼りになる飲料水なのです。
ライフラインとは、私たちの日常生活を支える大切なものです。電気、水道、ガス、通信など、暮らしに欠かせないインフラ(くらしの土台)のことを指します。
地震で水道が使えない。道路がメチャクチャで給水車も来ないとなった場合に、保存水の備蓄があると助かるんです。
比較すると、ペットボトル容器に違い
自販機やコンビニで買えるペットボトルのお水は賞味期限が2年ぐらいですが、5年や7年も保存できる「保存水」とは何が違うのでしょうか?
保存料などが入っていると誤解されがちだけど、中身はほとんど同じで、秘密はペットボトルにあるんだよ。
水は腐らない?水の賞味期限の驚きのしくみ
ペットボトルに入った飲料水は未開封の場合、科学的には腐ることはなく、品質の面でも賞味期限を過ぎていても安全に飲用できるとされています。
では飲料水の賞味期限とは何か。
驚くことに、水はペットボトルの素材を通してほんの少しずつ蒸発していきます。なので長い期間をかけて徐々に中身の量が減っていきます。
法律では、ペットボトルの容量の2%が減ってしまうと規定違反となり、販売ができなくなると定められています。
つまり、水が2%蒸発してしまうまでの期間が賞味期限なのです。
ペットボトルの厚みと長期保存
近年では薄くてやわらかいペットボトルが採用されていて、エコ商品として広まっています。
しかし、保存水のペットボトルは分厚いものがほとんです。
それは長期保存には、ペットボトルの厚みが重要な役割を果たしているからです。
ペットボトルの壁が厚いことで水の蒸発をより防ぐことができるのです。
ペットボトルは密閉だと思っていたのに、少しずつ量が減っていくことには驚きですね。
500mlの飲料水が、計ってみたら450mlしか入っていなかったらおかしいですもんね。そのための賞味期限なんですね。
まとめ:保存期間はペットボトルで決まる!
保存水には保存料などが添加されていると誤解されているかもしれません。
しかし、実際には中のミネラルウォーターは同じで、ペットボトル容器に賞味期限を延ばす工夫がされているのです。
その分費用がかかるので、長期保存水は一般的な飲料水より少し高額なのです。