防災知識

【マグニチュードの計算方法とは?】指数の意味やエネルギーとの関係もわかりやすく解説!

マグニチュード
bosai

地震のニュースで「マグニチュード7.5」などの数字を見たとき、「それってどれくらい大きいの?」と思ったことはありませんか?
震度とは何が違うのか、マグニチュードの「計算」ってどうやってるのか、よくわからないまま聞き流していませんか?

この記事では、「マグニチュードの意味」と「計算方法」、そして「震度との違い」まで、わかりやすく解説します。

特に、こんなことが気になる方に向けた内容です。

🔹 「マグニチュードの計算式ってあるの?」
🔹 「マグニチュードが1上がると、何倍のエネルギーになるの?」
🔹 「震度とマグニチュードって、どう違うの?」

これらの疑問に答えながら、ニュースのマグニチュード表示を“意味がわかる情報”に変える手助けをしていきます。

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

マグニチュードって、そもそもどういう意味なんですか?震度と何が違うんでしょうか?

防災トラさん
防災トラさん

マグニチュードは、地震そのものが持ってる“エネルギーの大きさ”のこと。
震度は“ある場所がどれくらい揺れたか”ってこと。だから全然別モノだよ。

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マグニチュードって何?震度とどう違うの?

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

ニュースで“マグニチュード7”とか聞くんですが、震度とは何が違うんですか?

防災トラさん
防災トラさん

簡単に言うと、マグニチュードは地震そのものの“力の大きさ”
震度は“あなたのいる場所で、どれだけ揺れたか”を示してるんだ。

マグニチュード=地震のエネルギーの大きさ

マグニチュード(M)は、地震がどれくらい大きなエネルギーを持っていたかを数値で表したものです。
これは「一つの地震に一つだけ」決まる数値で、地震計が記録した波(ゆれ)から計算されます。

たとえば、同じマグニチュードの地震でも、震源が海の下と陸の下では影響が違います。
でも「地震そのもののエネルギー」は変わりません。だからマグニチュードは“地震そのもの”を示すんです。

震度=実際に感じる揺れの強さ

震度は「ある場所でどれくらい揺れたか」の数字です。
これは地域によって違いが出ます。震源に近ければ大きな揺れを感じますし、遠ければ小さくなります。

つまり、マグニチュードは全国で1つ、震度は場所によってバラバラに出る数値です。
だから「M6.5なのに震度3だった」みたいなことも起こります。

マグニチュードは“太鼓の音の大きさ”、震度は“その音を聞いたときの音量”と考えるとイメージしやすいです。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

マグニチュードが1違うと、なぜ32倍もエネルギーが増えるの?

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

マグニチュードが1増えるとエネルギーが32倍って本当ですか?どうしてそんなに大きくなるんですか?

防災トラさん
防災トラさん

本当。マグニチュードは“指数”の世界の話だから”
1増えたら2倍とかじゃなくて、爆発的に増える仕組みなんだよ。

マグニチュードは「指数」で計算される

マグニチュードは「対数(log)」を使って計算される数値です。
これはエネルギーがグラフでいう“急カーブ”になる計算なんです。

マグニチュードのエネルギー差のグラフ
マグニチュードのエネルギー差のグラフ

たとえば「M6」と「M7」の差は1ですが、エネルギーは約32倍も違います。
「M6」と「M8」なら約1000倍。すごい差ですよね。

32倍はどこから来たの?具体的な数式の話

地震のエネルギーEとマグニチュードMの関係式は、
log₁₀E = 4.8 + 1.5Mという式で計算されます。

この式を使うと、Mが1上がるごとに、エネルギーが約31.6倍(よく32倍と言われる)に増えるとわかります。
2上がれば、32×32=約1000倍になります。

たった1の差が32倍。だから、マグニチュードの数値の違いは、とても大きな意味を持っているんですね。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

マグニチュードの「計算方法」ってどんな仕組み?

ぼうさいミケちゃん
ぼうさいミケちゃん

マグニチュードの計算式って、本当にニュースで言ってるやつと同じなんですか?

防災トラさん
防災トラさん

うん、日本では「気象庁マグニチュード」っていうのが主に使われてる。
でも、もっと正確に計算する方法もあるんだよ。

日本で使われるのは「気象庁マグニチュード」

日本の地震速報などで使われるのは「気象庁マグニチュード(Mj)」です。
これは、地震波の最大振幅(ゆれ幅)と、震源からの距離を使って計算します。

シンプルに言えば、「どれくらい大きなゆれが、どれだけ遠くで記録されたか」で求めているんですね。

巨大地震に使われる「モーメントマグニチュード」って?

より正確に地震のエネルギーを出すためには「モーメントマグニチュード(Mw)」を使います。
これは「断層がどれくらい動いたか」「どれだけの面積がズレたか」といった物理的な情報をもとに求めます。

巨大地震や海外の地震では、こっちの数値がよく使われます。
つまり、「速報」にはMj、「精密な分析」にはMw、という使い分けがされているんです。

マグニチュードの種類は1つじゃありません。
場面によって計算方法を変えることで、より正確な地震の姿が見えてきます。

防災トラさんの一言
防災トラさんの一言

まとめ:マグニチュードは“地震そのものの力”を表す数値

マグニチュードは、地震の持つエネルギーの大きさを表す
震度は、場所ごとの揺れの強さを表す
マグニチュードが1増えると、エネルギーは約32倍になる
計算方法は「気象庁マグニチュード」や「モーメントマグニチュード」など複数ある

難しそうに見えるかもしれませんが、地震の“力”を知るためのものがマグニチュードです。
この記事が、ニュースの地震情報をより深く理解するきっかけになれば嬉しいです。

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執筆者情報
防災トラさん
防災トラさん
防災士
災害対策のプロフェッショナル。様々な防災グッズにも詳しい虎猫さん。
日本防災士機構が認定する防災士。
2016年から防災に関わる企業に勤務中。 東日本でのボランティアも参加経験あり。

公式X:https://x.com/bosaitorasan
note:https://note.com/bosaitorasan
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