賃貸でもできる家具固定|壁に穴を開けずに地震から命を守る方法

地震が多い日本で暮らしていると「家具の固定って本当に必要なの?」と考える人は少なくありません。
特に賃貸住宅に住んでいると、壁に穴を開けるのが禁止されていたり、退去時の修繕費が気になったりして、固定対策をためらうこともあります。
しかし 家具の固定は命を守るために欠かせない防災対策です。
大地震では家具の転倒によるケガや死亡事故が数多く報告されており、避難経路がふさがれる危険性もあります。
賃貸でも壁に穴を開けずにできる家具固定の方法はたくさんあります。
この記事では「なぜ家具の固定が必要なのか」「賃貸でもできる固定方法」「家具配置や点検の工夫」という3つの視点から、わかりやすく解説します。

家具の固定って本当に必要なんですか?
うちは賃貸なので壁に穴を開けられないのですが、それでもやった方がいいのでしょうか。

もちろん必要だよ。
地震のとき家具は一番の凶器になる。
賃貸でも穴を開けずにできる方法はたくさんあるから安心して取り入れてほしいね。

家具固定が必要な理由|賃貸でも軽視できない地震リスク

なぜ家具を固定しないといけないのですか?
地震で本当にそんなに危ないのでしょうか。

家具が倒れると人に直撃したり、逃げ道をふさいだりする。
実際の地震被害でも大きな事故につながっているんだ。
家具の転倒で起こる主な被害とは?
地震による家具の転倒は、命に関わる重大なリスクです。
大きな家具が倒れて直撃すれば骨折や頭部の損傷につながり、最悪の場合は命を落とすこともあります。

また、家具が動くことで避難経路がふさがれ、逃げ遅れる危険も高まります。
特に夜間に地震が起きると、暗闇の中で家具が倒れ、身動きが取れなくなることもあります。
「家具はただの物だから大丈夫」と思うかもしれませんが、実際にはタンスや食器棚が数百キロ単位の力で人にのしかかることもあります。
家具固定は「家具を守るため」ではなく「人の命を守るため」に必須なのです。
過去の地震から学ぶ家具固定の必要性
過去の大地震では、建物自体の倒壊よりも「家具の転倒」が原因でケガを負うケースが多くありました。
阪神淡路大震災や東日本大震災でも、家具が人に直撃して死亡事故につながった事例が報告されています。
さらに2024年の能登半島地震でも、避難所のアンケートで「家具が倒れて逃げるのに時間がかかった」という声が多数ありました。
地震大国・日本では、家具固定は住宅の種類に関係なく必ず行うべき対策です。
大きな地震のとき、家具は人の命を脅かす凶器になります。
どんな住宅でも、家具の固定を怠らないことが重要です。

賃貸でもできる家具固定|壁に穴を開けない5つの方法

賃貸では壁に穴を開けられません。
それでも家具を固定する方法はありますか。

あるよ。
突っ張り棒や粘着マット、ベルトなど賃貸向けの便利なグッズがそろってるんだ。
突っ張り棒と耐震マットの組み合わせ
最も一般的で賃貸に向いているのが「突っ張り棒」と「耐震マット」の組み合わせです。
突っ張り棒は家具と天井の間に設置して転倒を防ぎ、耐震マットは家具の下に敷いて滑りを抑えます。
突っ張り棒だけでは揺れの方向によって外れる可能性がありますが、耐震マットと併用することで安定性が格段に高まります。
設置が簡単で、壁に穴を開ける必要もないため、賃貸でも安心して利用できます。
粘着式金具・転倒防止ベルト・ホッチキス固定
穴を開けずに固定する手段として粘着式金具や転倒防止ベルトも有効です。
家具と壁を専用テープで固定するタイプは、工具を使わずに設置できます。
ただし粘着力は時間とともに弱まることがあるため、定期的な点検が必要です。
さらに、小さな穴しか残らない「ホッチキス固定」や「ピンタイプ」も賃貸でよく使われています。
目立たない穴で比較的強度もあるため、管理会社から許容されるケースもあります。
家具固定グッズは年々進化しています。
複数の方法を組み合わせることで、より高い安全性を確保できます。

家具配置と点検で安全性をさらに高める方法

家具の固定以外にできる工夫はありますか?
もし揺れで外れた場合も不安です。

配置を工夫すればリスクを減らせるし、定期的な点検も大事だよ。
転倒しても人に当たらない家具配置
家具は配置の工夫だけでも被害を減らせます。
例えば寝室や子ども部屋では、ベッドの横に大きな本棚を置かないこと。
転倒しても人に直撃しない位置に家具を配置するだけで、命を守れる可能性が高まります。
また、避難経路をふさがないように家具を置くことも大切です。
玄関や廊下に大きな家具を置いてしまうと、地震のときに逃げ遅れる危険があります。
固定器具の定期点検と買い替え
家具固定は「つけたら終わり」ではありません。
突っ張り棒や粘着テープは時間が経つと緩んだり劣化したりします。
半年から1年ごとにチェックを行い、必要に応じて再設置や買い替えをしましょう。
特に粘着タイプは湿度や温度の影響を受けやすいため、耐用年数を確認し、早めの交換を心がけることが重要です。
家具の安全対策は一度で終わりではなく「継続して守る」ことが大切です。
点検を習慣にすることで、安心して暮らせる環境が整います。

まとめ
地震対策として家具の固定は「賃貸だから不要」ではなく「賃貸でも必ず必要」です。
突っ張り棒や粘着式金具など賃貸でも使える方法は豊富にあり、複数組み合わせることで高い効果を発揮します。
さらに、家具の配置を工夫し、定期的に固定器具を点検することで、安全性をより高められます。
今すぐできる行動は次の3つです。
- 賃貸でも使える家具固定グッズを確認・導入する
- 家具の配置を見直して安全な動線を確保する
- 固定器具の点検を定期的に行う
家具固定は「いつかやる」ではなく「今すぐやる」べき命を守る行動です。
安心して暮らすために、今日から取り入れてみてください。


